今回は『人種差別』について考えてみます。ちょっと重い内容ですが、最後まで読んでくれたら嬉しいです。イタリア好きの皆さんにもぜひ知って欲しい問題です。
よくイタリアに住みたいって人から「イタリアには日本人に対する差別がありますか?」という質問を受けます。
答えは「イタリアには日本人への差別はありません。でも差別はあります」。外国に住む場合は「差別はある」と覚悟しておかないと後々辛いです。
日本人がイタリア人には差別意識はないけれど、アジアの人への差別があるのと同じで、イタリア人はアフリカ系、中国人などに差別意識が強いです。
僕も稀に差別を受けることがあり、その多くは都市の夜道を歩いていて汚い言葉で罵られるといったものです。まあ簡単に言うと「汚いブタは自分の国に帰れ」みたいなことを言われるのですな。ほとんどが中国人と間違えられての結果なんですが、これが意外とショックなんです。中国人に間違えられるのは気にならないのですが、罵りはボディブローのように効いてきます。翌日などは部屋に閉じこもって外出できなくなったりしていました。
それでも僕はまだ軽い方だと思います。住んでいる場所も穏やかな片田舎ですし。アフリカ系の人や中国人は僕の数十倍も辛い仕打ちを受けているでしょう。想像するだけでも胸が痛くなります。そして大都市になればなるほどその傾向が強くなるのです。
去年、いくつか人種差別が原因と思われる事件がおこりました。中国人が歩いていて理由もなく暴行を受けたり、アフリカ系の人がニグロと罵られながら殴られたり。最終的には凶悪犯罪はまず外国人移民を疑えという、とても分かりやすい構図ができあがりました。
もう一度書きますが、日本人だからといってそういう被害に遭うことはありません。
そして一昨日、サッカーの首位対決、ユベントス vs. インテルが行われました。これはイタリア・ダービーと呼ばれ伝統的に最も白熱する対戦カードなんです。日本で言う巨人=阪神戦といったところでしょうか。でもイタリアのサッカー熱はその比ではありません。試合後のいざこざで死者がでることもあるくらいですから、厳戒態勢の中、ユベントスの本拠地、トリノのオリンピコ・スタジアムで試合が行われました。
結果は1ー1のドローで終わったのですが、敵地で得点をあげたインテルのストライカー・バロテッリ(Mario Balotelli)へのヤジが大問題となっています。
バロテッリはシチリア・パレルモ生まれのイタリア人、現在18歳のイタリアU21代表です。才能に溢れ、将来はイタリア代表の一角を担うと期待されています。ただ彼のオリジナルはガーナ。肌の色は濃いです。
もうお分かりでしょう、彼へのヤジは人種差別の罵声であり、極端な思想をもったイタリア人が徒党を組んで彼がイタリア代表になるのを嫌がっているのです。
4月18日の試合中に、ユベントスのティフォーズィ(熱狂ファン)から大合唱がおこりました。
『イタリア人にニグロはいない』
『黒い糞野郎、おまえはただ黒い糞野郎だ』
イタリアのサッカーでは、「人種差別的な横断幕を見つけた場合」に限り、治安責任者によって試合を中断できるそうです。
今回このコールがおこった時、主審が試合を中断するべきだったと言われています。だが規則は規則ということで、試合はそのまま続行されました。インテルのオーナーであるマッシモ・モラッティはこの事件を聞いた時「私がその時トリノに見に行っていたら、すぐに競技場からチームを引き上げさせただろう」と怒りをあらわに語りました。
今、警察当局はテレビ中継の映像などを確認して、人種差別のコーラスをしたティフォーズィを特定検証しています。そしてユベントスには2万〜5万ユーロの罰金、スタジアムのホーム席側の閉鎖も課せられる予定です。
イタリアのテレビでは連日この出来事を議論しています。そして多くの人が、『ごく一部の過激な思想を持った人間が起こした言葉の暴力』と言っています。ただここ数年の傾向を見ると、ごく一部とは言えないでしょう。一国の首相がオバマ大統領に対して『彼は日焼けしていてかっこいい』などと発言する国になってしまったんです。今後、格差社会、グローバル化、不安定な経済状況が続くと、ますます人種差別的な思想が拡大するでしょう。
これはイタリアに限った問題ではないでしょう。少子化が進み、外国人労働者が増える近い未来を鑑みて、議論を活発に、差別のない社会を築く必要があります。
最後に・・・僕を含め、現代人の多くが小さな、もしくは大きな差別意識を持っていると思います。これをいかに克服するかが大切なんだと思います。
私も今イタリアに住んでいるのですが、未だに、たまに浴びせられる罵声、罵倒には悲しくなります。
少しは慣れたとは言え、ツヨシさん同様に、そういう出来事のあった日から暫くは立ち直れません。
私の場合も中国人と間違えられての罵声なのですが、それでもアジア人に対する見くびりと言いますか、蔑視は少なからず存在すると思います。
また、日本人だから優遇されるというのは、彼らイタリア人からすると、お金持ちと見られているからであり、同じアジア人である中国人と違って、彼らの仕事を奪うために来てるわけではない、と知っているからだと思うのです。
それでも、田舎に行くと、中国人も日本人も十羽一絡げで見られたりもします。
ツヨシさんが書いているように、今後も不安定な経済が続く場合、裕福だと思われている私達は、妬み嫉みからの差別を受けるのではないか、と危惧しています。
日本にも確かに人種差別は存在しますが、声高に罵声を浴びせるなどということは無いと思います。
コメントありがとうございます。
僕は日本人と中国人が混同されて見られることには、あまり嫌な感じは受けません。僕も韓国人と日本人を良く見間違えるので。
コメントの中で一つ分からないのが『裕福だと思われている私達は、妬み嫉みからの差別を受ける』という一文です。どんな差別を受けると心配しているんでしょう?
僕は日本人はほとんど差別を受けないと思いますが。
住んでいるので、余計、”差別”を感じ
るのかもしれませんが、日本人とは言え、
アジア人であり、表面的に日本人には
悪い顔はしませんが、心の中では馬鹿に
してるイタリア人も居ると思うのです。
そういう人達からみれば、”自分達より
も下”とみなしている人間が、お金を
持っている事は面白くないのではないか、
と考えるのです。
実際、ユダヤ人に対する差別も、彼らが
裕福であることに対する妬み嫉みが絡んで
いる、ということを聞いたことがあります
し…
勿論、ユダヤ人に対する差別の問題はそれ
だけでなく、宗教的な問題など、複合的な
ものであるとは思うのですが…
とりあえず、私はこの国に住み続ける予定
はないので、もう暫くの我慢、と思うよう
に心がけています。
ツヨシさんが書いているように、アメリカ
大統領に対するベルルスコーニの発言には、
私も驚いたと同時に、失望を覚えました。
一国の首相がそのような発言をするような
国ですから、推して知るべしです。
イタリアに限らず、どこでも差別はありますよね。
私も、ドイツやオーストリアに旅行した際、冷たい態度を取られたことがあります。
他のアジア人と間違われるのは、別に構いません。
それよりショックだったのは、中学生くらいの子供にまで馬鹿にされたことです。
子供の頃から人種差別が根付いているのかと思うと、本当に悲しくなりましたよ。
いつもツヨシさんのブログの素敵な写真やエピソードを拝見して
遠い日本から勝手ながら
イタリアを感じさせていただいてる者です。
今回のテーマはかなり難しいものだなぁと
PCの前で「う〜む」と唸りっぱなしなんですが、、、
「差別」と一言で言ってもいろいろだな〜って思います。
「差別される、された」ことに対してや
「誰かが誰かを差別する」ことに対して考えることも大切だと思いますが、
同様に、
自分がひょっとして誰かを「差別している」かもしれない、
と考えることも大切だと思うんです。
自分では意識していないけれど・・・
日本に暮らしている外国人の人で
日本人からの「差別」を全く感じていない人っているんでしょうか。
↑自分で振っといてスミマセン。全然わかりません。。。
あまり難しいことはよく分からないですし、
知らないので大層なこと言えないんですけど、
人間って一人一人は本当に弱くて、
未知なものには恐怖を抱く生き物だと思うんです。
相手のことや相手の国のことをよく知らず(知ろうともせず)、
簡単に面白おかしく入ってくる情報源とイメージだけをもとに
他人を傷つけるような行動は決して許されないことですよね。
(もっと許されないのはその誰もが抱く「恐怖心」を利用して
国家レベルで軍事産業を行ってる国々ですが。)
情報あふれる現代だけど、
それに翻弄されずお互いを尊重し合う、
そんな世界になるといいですね。
問題の歴史と根はかなり深いですが、
もっとシンプルに行きたいです!
こういう話題で立ち止まって考えるというのが
小さいですがその第一歩だと考えます。
ツヨシさん、問題提起ありがとうございました!
本当に長々すみません・・・
サッカーの記事に良く目を通す分、人種差別の問題にしばしば出会います。イタリアやスペイン試合でよく聞かれますよね。
背景には地域に社会問題等、色んな不満がくすぶっていて、サッカー試合に興奮しながらぶちまけているんでしょうが、その根深さに、単に“止めましょう”なんて注意ですまない事は想像可能です。
イタリアで大きな騒動が起きた時には日本でも報じられますが、一過性で過ぎてしまう。その後の経過はなかなか伝えられません。
私自身はイタリア旅行の際に、目立つ差別を受けた事はありません(お金を落とす旅人だからか)。でも、米国旅行した際に経験あり、とても悲しく思えました。
ただイタリアで、今までも何度も取りざたされた問題とはいえ、こういう状況に慣れきっている面がある様に見えるのが恐ろしく思えます。日本も他人事じゃないですが...
ナイスマッチの裏側でそんなことが
あったとは、ボクがユベンティーノである
ことも含めて非常に残念です。
以前イタリア旅行中に、電車の中で高校生ぐらいの女の子がよろけてボクにぶつかり、
振り返ってアジア人だと気付くとあからさまに不快な表情をされたことがあります。
大好きなイタリアへ十三時間かけて来て
悲しい思いをしたことを今でも覚えています。
差別はどこにでもあって、なくなりにくい問題ですね。
問題は、差別している人がそれを「問題」だと感じていないことだと思います。
そして、差別を受けたなーと思う人は、そのことを忘れないものですよね...。
したほうは、わりと忘れてしまえるものですが....。
まずは自分が差別に関わらないことと、自分の身の回りの人に差別をさせないこと、かなぁ。
かくいうワタシも、北米では「なんとかジャップ」という言葉を受けたことはあります。
あんまり気にしないですけどね、ジャップという言葉の強さとか悪さ?を知らないので...。
トラックバックをしていただき、ありがとうございます。
TSUYOSHIさんの記事を拝読させていただきました。
ヨーロッパにおける人種差別問題について、やはりいろいろと考えさせられます。それは僕自身もスペインやイギリスを旅した経験から痛感させられました。個人的にイタリアは行ったことがないのですが、今まで「明るくて美しい国」といったような印象を持っていたため、このような事実を知らされると心が痛みます。
また、表題となっている「日本には届かない、イタリア・サッカーの人種差別」について僕の視点で考えますと、その原因はメディアやファンにあるのかもしれません。僕自身もそうですが、日本ではどうも白人をヒーローに見立ててしまう習慣があると思います。
例えば、現在のヨーロッパサッカーシーンにおいて、日本でよく目にする選手はCロナウドやメッシ、ジェラードなどの白人です。
そして、インテルやチェルシーは(僕だけかもしれませんが)あまりとりあげられない気がしています。それはこの2チームに黒人が多いからなのではないでしょうか。
僕のブログでも、この前の試合についてはユーヴェ側とリヴァプール側の視点から記事を書きました。そして、その後TSUYOSHIさんの記事を拝読させていただき、反省も含めていろんなことを考えさせられた次第です。
僕はまだ学生であり、一人の「ライター志望者」にすぎないのですが、今後ライターという職業に就けましたら、いろんな現実を目の当たりにして、是非ともそのような現状を日本に伝えていきたいと思っています。
長々と失礼いたしました。今後も、僕のブログ上で良ければどんどんトラックバックを載せてください。
そして、個人的にTSUYOSHIさんの記事を楽しみにしております。
> komakiさんへ
ユダヤ人に対する差別を引き合いに出すほど心配されることはないかと思います。ただこれは感受性などにより個人差があると思うので、身近な信頼できる人と話してみるといいと思います。あまり心配し過ぎると疲れちゃいますよね。お互い無理はしないようにしないとね。
> robuさんへ
基本的にイタリア人は親日家だと思うので安心してください。僕は日本人だからといって差別されたことはありません。捕鯨問題でひどく叩かれたことはありますが(笑)。
> こんぶ。さんへ
そうですね、差別や偏見は世界中、特に先進国に蔓延していますね。昔、研究論文のニュースで読んだことがあるのですが、すでに幼児の段階で肌の色で差別しているらしいです。なので差別を無くすのは「純粋さ」ではなく「教育」が必要なのだと思っています。
> harutiidaさんへ
僕を含めて多くの日本人は差別意識(偏見)を持っていると思います。そうですね「未知なもの」には人間は昔から恐れています。おっしゃる通り、理解し合う、心にゆとりを持つことが必要だと思います。『もっと許されないのはその誰もが抱く「恐怖心」を利用して国家レベルで軍事産業を行ってる国々ですが』については、詳細は分かりませんが、おそらく僕は違うと思っています。
> 間借り人さんへ
たしかにイタリアは移民問題を長い間抱えているので、こういう状況に慣れているところがありますね。そして右よりに向かっている今、あまり声をあげる人も少なくなっているように感じます。やはり自国民はかわいいというのはどこの国の人も持っていると思います。よく日本のニュースでも『○○で国際機墜落。邦人被害者ゼロ』なんて見出しがありますが、あれも僕は違和感を感じます。
> JUNさんへ
そんなに悲しむことはないと思いますよ。どうぞまたイタリアに遊びに来てください。大歓迎です。
> スミコさんへ
久しぶり。そうそう、偏見とかそういう偏った意見は受けた方は深く傷つき、与えた側は全く覚えていないもんなんだよね。僕も人に悪口を言われた時などは5分以内に忘れるように心がけています。これがなかなか難しいんだよな。
> コバさんへ
この種の問題が日本に届きにくいのは、日本人がそれを望んでいないからでしょう。僕個人としては、ニュースは「メディアが、視聴者が望んでいると思われるものを選択して提供している」と考えています。視聴率とか発行部数といったビジネスが絡むから。。。だからメディアの意思が入っていて、その裏には日本人全体の意識が絡んでいると思うのです。日本人ももう少しこういった問題に感心を持つようになると、きっと世界中に溢れている問題が少しずつ届くようになるんだと思います。
いい思い出もいっぱい出来ました。
3度目のイタリア、今にでも行きたいです!!
ツヨシさんは日本人だからと差別を受けることはないと書かれていますが、実際にはイタリア人は日本人と中国人を顔で区別することはできません。
そのため、「アジア人」として馬鹿にされることは少なからずあります。
そういう心ない態度を取る人というのは、名前も国籍もわからないすれ違い様の相手だからこそ平気でひどいことを言える人たちです。
逆に言うと、ちゃんと自己紹介をするような場で差別を受けることはまずありません。
他のイタリア人と一緒にいる時にも差別を受けることはまったくありません。
それからもう一つ、哀しいこと。
それは男性イタリア人(特に年配者)から娼婦扱いされることです。
金払うからやらせてというやつ。
私は肌は露出しませんし、普段からかなり気をつけてるんですが、それでもあります。
ぴしゃっと言って逃げるようにしてますが、しばらく立ち直れません。
見知らぬ男の人に後を付けられて、家を通り過ぎて車の影に隠れてやり過ごしたこともあります。
彼らがどういうつもりか(私を何人だと思って、何人ならOKと考えたのか?イタリアーナにはしないのでしょう)はわかりませんが、正直、日本人女性が暮らしていくには、かなりのサバイバル(?)能力が必要な国であることには間違いがないと思います。
私はイタリアを愛しているので、こういうことを書かなきゃいけないのはすごく心苦しいですが(もちろん他に山ほど魅力はあります!)、こういうことって、私たちが一人一人が現状を知って毅然とした態度で対処していくしかないことだと思うんです。
心ない人たちに、きちんとイタリア語で、それが恥ずかしいことだと言える人間が一人でも多く必要だと私は考えるし、それが次の世代のために私ができる最善と考えて常に対応するように心がけています。
そして、イタリアに滞在する日本人の方に、お互いがんばりましょうと言いたくて。
「イタリアに住みたいけど実際はどうなのかな〜?」と思っている方々への一つの参考として書かせていただきました。
超超長文ごめんなさい!!
私はセリエではエラス・ヴェローナがお気に入りなのですが、あのチームのサポーターもかなり人種差別が激しいという話を聞きました。詳しいことは分かりませんが、北部よりも南部で多いという話も聞きますし、経済の格差とか加害側は自分の行動の意味についてあまり自覚がないなど色々な要因とかがあるのでしょうね。
そういう感情というのは誰でも抱いてはいるものなのでしょうけれど、集団で発現したりしているのを見ると、あまり気分のいい話ではありませんね。
ユーヴェサポーターというと以前チャンピオンズ・リーグで睾丸癌から復帰した対戦相手のGKに「お帰りなさい、モリーナ」という横断幕とか掲げていたいいイメージもあるだけにこういう話を聞くのは何とも残念です。
捕鯨国の文化と宗教、そして反捕鯨国の文化と宗教とを、本当に理解して論点を理解していますか?
論点を理解しないまま何となく「反対」という人が日本人の中にもあまりに多いです。
だから当然、イタリア人も何で「反対」しなきゃいけないかわからないまま質問してきます。
彼らは自分たちがウサギを食べることは何で問題にならなくて、日本人が鯨を食べることが何で問題になるのか、その理由すらわかっていないケースがほとんどです。
私はいろいろと情報を集めるように努力して、自分がわかる範囲を答えるようにしています。
もちろん、自分の意見というのも言いますし、勉強してたってわからないことはありますから、人の意見も聞きます。
それが異国に暮らす日本人としての責任だと思うからです。
だけど時々、何もわからないまま「いや、私も捕鯨は反対なんだけどさー」と軽く答えている日本人を見て、がっかりします。
そういう人は、日本人としての責任と自覚を持たないまま海外で適当に暮らしているように、時々思えます。
(もちろん、正当な理由があって捕鯨反対という日本人だっているはずです。今まで、見たことはありませんが。)
差別にしても、こういう国ごとの問題にしても、他国の人々から受けることよりも、日本人同士の自覚の低さにぎょっとすることもままあります。
>ツヨシさん
ずれた話題ですみません。イタリアで暮らすようになって、こういう意見って誰も言わないよなぁといつももどかしく思っていて。
問題提起ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
コメントから察するに、わやわやさんは色々と悲しい目に遭われて、随分と憤りを感じているようですね。とても残念なことです。男の僕には分からない辛いことがあったかと思いますが、わやわやさんの意見を読みますと、イタリアがとても野蛮な国のように読めましたので、イタリアに住んでいない人にも偏見を持ってもらわないように、僕の意見を書かせてもらいます。
まず『イタリア人は日本人と中国人を顔で区別することはできません』というのは偏った意見です。イタリア人でも日本人と韓国人、日本人と中国人を見分ける人はたくさんいます。すくなくとも僕の周りにはたくさんいます。僕のように日本人でも日本人と韓国人の見分けが苦手な人もいます。。。
『男性イタリア人(特に年配者)から娼婦扱いされる』というくだりも、まるでイタリア人全体がそのような目で見ているように読み取れますが、それは偏見を招きます。ほとんどのイタリア人はそんな目で見ていませんよ。そして日本でも夜9時過ぎに池袋北口を歩けば同じような状況かと想像します。
最後に、捕鯨問題について。
自分の意見を書いて悪いとは思わないのですが。。。ここでは別に意見を押し付けるつもりで書いてませんし、問題提起でもないです。一応、私も捕鯨問題については色々と考えております。ただ問題がデリケートなのでブログ上では議論する予定はありません。
つよしさん、こんにちは。
率直な感想として、今回の記事にたくさんのコメントが付いてるのを見て、
この問題に向き合う人が多くいることを嬉しく思いました。
残念ながら差別はどの世界にも存在し、根絶するのは難しい問題だと思います。
harutiidaさんも書いていらっしゃいましたが、知らないものに対する恐怖心などから差別意識が生まれてしまうのだとしたら、
知識として学ぶ、経験する(=触れ合う)ことで意識を変えていくことが出来ると思います。
そういう意味で、こういった場でいろいろな人の意見に触れられるのはとても貴重で大切なことだと考えています。
日本のメディアが何かを発信する時「まず結論ありき」に偏っていて、最近それがますます顕著なように感じています。
それが「世論」という多数決の結果だとしたら、なおさら私たちは多方面から物事を見聞きし、自分の力で考えることが必要だと思います。
インターネットという匿名性の強い場で感情論で議論をしているような場所は多々ありますが、
そうではない場もやはりあります。
重要なのは、情報を収集選択し考え、他の人と意見を交わすこと。
意見の相違を昇華させることが、差別問題を始めとした様々な問題に通じる第一歩なのではないかと思います。
>>ワヤワヤさん
まあイタリアに限らず何処の国にもある事だと思います。俺もデカイドイツ人10人位に囲まれて
オイ!ハイネケンビール買ってこいよ!
ってやられて喧嘩に成った事も有ります。
イタリアでも日本でも会社でも学校でも人のいる所には差別や区別は有る。だからいじけずにお前らなんかにその程度のことで負けてたまるか!今に見てろよ!!って
俺は生きるバネにして考えてますよ〜^^
捕鯨はね〜これは難しいんだな。俺の友人でアメリカ人でグリーンピースに古くからいてシーシェパードのポール船長とも旧友って人いるんだけれど俺もよく議論に成ります。
日本の出している調査捕鯨のデータは嘘なんだからな。タケ!
と言って来る向こうの言い分も分かります。
まあ国や人、宗教ってのはそれぞれの立場や利益、筋書きが有って動いている物だから何が正義か悪かなんて割り切れないもんだと思いますよ〜。自分の方に無理して向かせる必要もなし。俺が鯨を食べてアイツが嫌味を言ってきても俺達は友達。鯨食べて殴ってきたら友達止めるかもしれんけどね(笑)
ワヤワヤさんリラックスですよ〜はははは
ツヨシさんに幾らも書けずに申し訳ないです
「差別問題」
私は色々な所を旅行して差別されたという感じ感じた事はありません。
逆に旅先では本当に親切にしてもらう事の方が多く、特にイタリアでは旅先で出会った親切な方々の思い出は宝物です。
ただ、中国系が多い場所のホテルにアポなしで行った時はフロントで嫌な顔をされました。パスポートを見ると態度がコロッと変わりましたけど。
確かに人種による偏見はあるようです。
従姉妹もフランスで職場の男性に娼婦呼ばわりされた事があり、ショックを受けていました。
日本人が聞くとかなりギョッとしますがヨーロッパでは普通にさらりと言ってしまったりするのでしょうか???
差別は肌の色に限らず日本の中にも存在しているし簡単には解決しませんね。まずは人から受けて嫌な事は自分はしない事を心がけようと思います。
「捕鯨問題」
わやわやさんのコメントの捕鯨問題は「経済が絡む問題」など私の知らない事がありなかなか興味深い内容でした。(サルなどの遺伝子が近いものを食べると問題が起きるという程度の認識しか無かったものですから。)
しかし、今回のツヨシさんのお題は「人種問題」なので「捕鯨問題」ではないのでさらりと流されても仕方ないと思いますよ。わやわやさんの周辺では捕鯨問題は日常的に議論される問題のようなので書かずには居られなかったのは察しますが。。。
トラバありがとうございました。
今回のバロテッリへのヤジは、
普段から他者をリスペクトしない選手に対する相手チームサポーターからの非難、
の意味も多分に含まれているかと思います。
インテルには実際、他にも黒人選手はいますしね・・
でも、自分たちと同じ白人の選手だったら、ここまで言われないと思うんですよ。
おっしゃるとおり、昨今の社会不安は、
弱いもの、自分達と異質なものに対してストレスを発散させる一因になっていると思います。
年に何度か、サッカースタジアムでファン同士、もしくは警官に対して暴動が起きるのもその一つでしょう。
イタリアのみならず世界中が、何かのキッカケで、
短絡的に集団で暴発やら、自分勝手に暴走しやすい世の中になってしまいましたな・・
まあ、世の中いろいろ便利になりすぎて、
ちょっとした我慢ができない人だらけになってしまってるんじゃない?とも思いますが。
文末になってしまいましたが、
こちらのブログは皆さん真摯に語り合っていて、
良い雰囲気ですね。
今後ますますのご発展をお祈りいたします。
ちょっと気になったことがあったので書き込ませて頂きます。前の書き込みに「イタリア人の男性で女性を娼婦扱いする人がいる」とありましたが、それは確かによくありました。そしてそのように扱われた女性は本当に傷つきます。書き込んだ方はただそれを伝えたかったのではないでしょうか?別にイタリア人が皆そうだ、野蛮だという書き方もしてないと思いました。
私も以前イタリアの田舎町に滞在してましたがそういう目に何度もあい、とても苦しかったです。
それを池袋北口の9時と同じ状況だと片付けられるのには抵抗があります。
他の国も同じなら済む問題じゃないですよね?
イタリアが野蛮な国だとは思ってはいません。そう思ってたら日本を離れて暮らしたりなんかしません。
ただある人たちがそのような面(日本人女性を娼婦扱いする)も持っていると言っているのです。
つよしさんが誤解を解こうとして説明したことは逆に誤解を生んでいるのではないでしょか?
イタリア各地をずいぶんと訪ねました。
私の経験ではトスカーナが一番差別が少ないという印象です。
北イタリアでは 中国人と間違われ「同じエレベータに乗れない」というレベルは何回もありました。
南はせいぜい、じろりと睨む、または無視のレベル。
ローマは良くご存知の千差万別。
トスカーナは好意的に話しかけてきて「あっそう 日本人なの」といった経験が何回か。
まぁ人によってなのでしょうが・・・
外国人犯罪の影響で今年から滞在許可取得が非常に厳しくなりました。
ローマでは警察がアパートに訪れ、滞在許可期限が切れていると30日以内の強制退去命令を出された知人もいます。
コメントありがとう。リラックスですね、僕も肩の力を抜かねばと思いました。
> かやさんへ
バロテッリはなかなかクセのある選手のようですよね、態度とか言動とか。ただ今回のヤジはだいぶ問題ですね。ファンによる暴動等を含め、イタリアのサッカーは野蛮などと言われないように、協会をあげて解決に取り組む必要がありますね。
> サラさんへ
そうですね「池袋と変わらない」と書いたのは、やはり意味が違いますね。経験された当事者にの方には失礼な発言だったと反省しています。わやわやさんも気分を害されていたら、申し訳ないと思います。
> 2003さんへ
イタリアでの外国人差別はやっぱり都市によって違いがあるようですね。たしかにトスカーナ州は少ないと思いますが、フィレンツェの郊外の住居地区に行くとかなり強いようですよ。ウンブリア州も少ないですね。
どなたかが書かれていましたが、皆さん、真剣に意見を書いてくれてありがとうございます。ヤジや嫌がらせのようなコメントがないのが嬉しい限りです。
様々な意見や経験を伺うと考えさせられることがたくさんありますね。もう一度、ありがとうございます。
たけさんや、皆さんがおっしゃるように、私も肩の力を抜かなきゃいけないなぁと切実に感じました。
ただ、娼婦扱いされた経験については、イタリア人が全部そうだと書いたつもりはありません。
日本では少なくとも、まったくしらふの初老の男性が、昼間から、すれ違う外国人(しかも分厚いコートを着ていて)に値段をふっかけるという光景を目にしたことがなかったもので、ショックだったのです。
これも私の経験不足と言われればそれまでなのですが・・・。
差別についてもイタリア人を一方的に避難したくて書いたつもりはありません。
むしろ、イタリア人の心の優しさや広さに学ばねばと思うことも沢山あります。
うちは義母が年をとって痴呆が進み、おまけに事故で半身不随になってしまいましたので、そういった体が不自由なお年寄りや子供たちへの優しさ、自然な対応は、いつも勉強になるし励まされています。
ただ、こういう場で、「日本人だから差別を受けることはない」「彼らはアジア人を見分けている」と言い切るのは、私の経験とは少し違うということを書いただけで、一つの経験談と捕らえていただければ結構です。
私の経験がすべてとも思っていません。
そしてもし同じような経験をされた方がいらっしゃいましたら、お互いがんばりましょうと言いたかったのです。
なぜなら心ない人たちはそれが恥ずかしいことと気付いていないので、イタリア語できちんと「やめてください」と言うだけで驚かれることが多々あるからです。
(それでも、この対応で良かったのか、何か私に悪いところがあったのだろうかと何日も引きずって悩んでしまいます。)
捕鯨に関しては、私も感情論が入っていたので、大人げない発言をしてしまったと反省しています。
『これは僕のブログです。自分の意見を書いて悪いとは思わないのですが。。。』
いや、それを悪いと言ったわけではなかったんですが・・・書き方が悪かったですね。ごめんなさい。
ツヨシさんと違った体験や違った視点を書くことはここの趣旨とは違ったということでしょうか。
お騒がせして申し訳ありませんでした。
私も経験をバネにできるよう、がんばっていきたいです。
大丈夫です。今後とも宜しくお願いいたします。これからもお互いイタリア女に苛められましょう(V )
>>わやわやさん
まあそんな深刻にならないでいいのかも〜。日本の話でね。俺が日本のジムに行ったりするとフィリピン系ハーフ日本人やロシア系の女友達はおじさん達に
どこの店ではたらいてんの?ってよく話しかけられるから非常に不愉快だよ
って良く話してたな〜。知らないって事は罪だけど理解力のない奴らにいちいち説明して角立てるのも面倒。だって馬鹿に何言っても理解できないも〜ん。ははは
差別は理由なんて見つからないから苦しいですね。出会う回数は日本男のが遥かに多いと思いますよ〜。日本女性を大事に尊敬してくれる国は多いですが、日本人と分かっても犬畜生みたいに扱われる経験も結構ありますよね男性の皆さん^^しっかし日本の男はもてねえな^^
わやわやさん大丈夫です。ツヨシさん今までのブログで分かるようにそんなに了見の狭い男じゃないでしょ。安心してゆっくり寝てください^^
イタリア女と違い穏やかですね〜ははは
まあ皆さん熱くなりすぎたって事で〜〜毎日機嫌よくやってきましょ〜。
腕に鯨彫ってるグリーンピースの俺の友達よ!!久々日本に帰国してる俺は今日も鯨ベーコン食うぞ〜〜!!!
私は 14年前 9年前 4年前に 各10日強イタリアに個人旅行をしただけで 偉そうな事は言えないのですが、毎回毎 移民の姿が多くなっていくイタリアに 驚きました。
特に 4年前の時は 中国人が大量移入しているのに 驚きました。
ただでさえ 失業率の高いイタリアにあって 多くの移民は 脅威でしょうね。
短い滞在中にも 中国人に対して 言葉は良くわかりませんが 多分差別的事を言っているのだろうなと推測できる場面に 遭遇しました。
幸い私は 嫌な思いをする事もなく、特に3回のイタリア旅行の内 後半二回は 当時 4歳 9歳だった息子を連れていたので、子供好きのイタリア人の事 各所で大変良くしてもらい 大人だけの旅行では味わえない体験を沢山しました。
特に思い出深いのが 息子連れの二回とも 多分80歳は超えていそうな通りすがりのお爺さんが、私に日本人ですかと確認した後、イタリア語100%で息子に対して何やら長々と話しかけたことです。
無論 息子はもちろん 私もおじいさんが何を話しているのかさっぱり分らなかったのですが、お爺さん達は 言いたい事を言い終えた後 満足そうに立ち去って行きました。
その時は 連れの友人と「今度はドイツ抜きでやってくれ。」なんて言っていたのかな〜?なんて 冗談を言ったものですが、何かしらイタリア人にとって日本人は 特別な存在なのでしょうか?
あと 話を蒸し返すようで恐縮ですが、捕鯨について剛さんに お願いがあります。
剛さんが 捕鯨についてどうお考えでも構いませんが、日本人にとっての鯨との関わりや 文化を イタリアの方々に伝えて欲しいのです。
・江戸時代 外洋船を持たなかった日本では 近海にいる鯨だけを捕っていた事。
・伝統的 宗教的に 四本脚の動物は食べなかった日本人にとって また 40年位前までの まだまだ貧しかった頃の日本人にとって 鯨は 貴重な動物性タンパク源であった事。
・鯨の油だけを目的として 他の部位を粗末にしていた欧米とは違い、日本人は 鯨の全ての部位を利用し 棄てる所がない程 大切に扱っていた事。
・鯨に対して 畏敬の念や 感謝の念を持って 信仰の対象にしたり 供養したりしている事。
・鯨を対象または利用した文化が形成されている事。
・現在では 日本の日常の食卓に鯨の肉が供される事は ほぼない事。
などなど
差別にしろ何にしろ『知らない』事がいさかいの原因になっている事が多くあると思います。
イタリア語が堪能で イタリア人のご友人が沢山いらっしゃる剛さんだからこそ出来る 『知らない』を『知ってる』に変える活動をして頂けると うれしいです。
勝手な事を書き連ねました。
失礼いたします。
私は今まで3度ほど長期の旅行でイタリアに滞在したことしかなく
コメントできるほど持っている情報があるのか?またコメントして良いものなのか考えてしまい
差別的な体験は少ししかないのでコメントすることは控えて
しばらくはツヨシさんの記事とみなさんの意見をただ拝見させて頂いていたのですが
ただ昨年イタリアへ行った時に かなり強烈な印象を持った出来事があって
ずっと何故なのだろうと思っていたことがありました
日本からイタリアへ入国して別の空港へ乗り換える時の窓口でのことです
(入国窓口?)
窓口は2つあって 私たちが並んだ列の前と後ろには中国人らしき人々が数名
隣の窓口の列にも中国人らしき人が3名くらいいて
それぞれ窓口係員とやりとりをしていたのですが
私たちの列の先頭の中国人に対して窓口の人がなにやら要求していて
通じないのかイタリア語と英語両方を使って何か説明しているようなのですが
口調が厳しく その中国人はただオロオロしていたら
係員が激しく怒り出し窓口から出てきて
私たちの列の全員に「お前も中国人か!?」「お前もか!」
私たちにも「お前も中国人か!?」と怒鳴ってきて
私たちは首と手をブンブン振って違うことをアピールしたのですが
私達2人を残して 隣の列に並んでいた人も含めてそこにいた中国人達全員
「お前らみんなこっちにこい!!」と別室に連れて行かれてしまったんです
残された私たちは怖くて怖くて・・一体何が起きたのかと・・・入国できなかったらどうしようとドキドキしました
しばらくして怒っていた係員が戻って来ると
窓口へ手招きされたので前に進んでおそるおそるパスポートを出すと
それをみて日本人だとわかった係員は急にニコ!っとして質問ひとつされず通してくれたんです
もし私たちも ただ旅行に来ただけで たまたまそこに居合わせた中国人だったとしたら
何もしていないのに怒鳴られて別室に一緒に連れて行かれたんだなあと思うと
どうして中国人にはあんなに厳しい態度だったんだろうと思っていました
今回ツヨシさんやまんまるさんや他の方々のコメントを読んでいるうちに その理由が少しですがだんだんとわかってきました
イタリア旅行では良い思い出の方が多く
逆にアメリカへ行ったときは何度もひどい差別に遭い
きちんと清潔な格好でお行儀良くしていたのに
あからさまにひどく汚いものを見る目で見られたりジャップと言われたり
特にアジア人として というよりも人として扱われないというよりも まるでそこにない物のように扱われた悲しい思い出が多かったので
アメリカに比べればイタリアはなんて差別の少ない国だと思っていたので
単純にそうともいえないこともあるということを知ることができました
問題提起ありがとうございました
「知らなかった」ことによる間違いや罪を少しでもなくせるように
これからも参考にさせていただきたく思います
今後も イタリアの生の情報楽しみにしています
お子さんの話し、とても心がなごみますね。イタリア人はコミュニケーションをとるのが上手で大好きなので、そういった「楽しい出会い」が多いですね。
イタリアに旅行したことがある方は分かると思いますが、僕たちが外国人と分かっていても普通に道を聞いて来たり、列車の中で話しかけてきますよね。ちょっとびっくりしますが、なんだかその愛嬌が可愛くてついつい微笑んでしまいます。
捕鯨についてはまんまるさんが書かれたことはイタリア人には伝えてあります。彼らもかなり勉強していて日本の状況をよく知っています。ちなみに僕がこういう話題を話す相手はいわゆるインテリという方たち(政治家や大学教授などもいます)で、一般の人たちはそこまで知らないでしょうが。ただそれを理解した上でも反対の人は反対なんですね。デリケートな問題なので、ここでは突っ込んだ話しは書かないですが、まんまるさんとも直接お会いする機会があったら話してみたいテーマです。もしくはメールを下されば僕の意見、イタリア人の知り合いの意見などをお返事できます。僕は日本人の友達はもちろんのこと、オルヴィエートでお会いして仲良くなった方とは話し合うことがあります。直接話しても理解し合うことは難しいですよね。
> おれんぢさんへ
入国審査窓口はなかなかの関門です。これは差別とは別の話しですが、僕なんかは、30代半ばの男性が一人で並んでいる訳なので、必ず目を付けられます。昔は良く別室に連れて行かれました。最近はテクニックを身につけ、日本人の観光グループを見つけてそこの列に入るようにしています。するとどうでしょう、パスポートなんてほとんど見ないまま通してくれます。でもあの雰囲気はいつもドキドキしますね。
ボローニャへ出張時(これは98年頃の話)取引先の社長に、私「アメリカも不法移民が多くて困るけどイタリアでも増えてますね、どこからの不法入国が多いですか?」相手「アフリカだ」私「ナイジェリアとか?」相手「シチリア!」私「??シシリーってイタリアだけど・・・」相手「いや、シチリアはアフリカだ!!」と、そう言えばここの家族と良く夕食に出かけましたが南部差別の発言を何度か聞いた事が有り、私が子供の頃に年配の人が沖縄に対して差別感情を持っていたのと似ていると思いました。
一度展示会シーズン中にセンターのホテルが満杯で郊外のホテルに宿泊、朝迎えにこれないと連絡が有り取引先まで1.5kmなので国道を歩きましたが、トラックが通る度にクラクション、スピードを落とし私をジロジロするので怪訝に思いながら道の端っこを歩き続け取引先に到着、国道での話をすると「ROSE、娼婦と間違われたんだよ」そう言えばアフリカ系の若い女性を郊外の道でよく見かけたのを思い出し、それ以後べらぼうに高くてもタクシー使ってました。
どこの街にいっても外国人ははたくさんいますし。イタリアで差別されやすいのは貧しい国から来た特に東欧アルバニア、ルーマニア、アフリカモロッコから来た人たちです。東欧人は白人金髪ですが犯罪者が多く差別されています。これは人種差別というより単に犯罪者になる人が多いのでそうなのでしょう。
街を歩くときはやはり服装で対応はかわりますね。スーツや革靴を履いてるときとスニーカの場合やっぱり人の視線は全然違います。
ただ日本人ってことが分かると今まで話したことなかったイタリア人や外国人が話しかけてくることは多いので日本人っていうだけで興味を持たれてることは確かです。
店の店員の態度が悪くても人種差別ではなく同じイタリア人でも知らない人なら誰に対しても同じですね。親切に対応されたいなら個人的な関係を作るようにしないと難しいです。日本の感覚なら全員クビですけどヨーロッパはどこもこんなもんですね。 まあ長くなりましたが結論は日本人に対しての差別はなし。店員や役所の態度はみんな悪くて当たり前のイタリアですね。
住んでいます。
たまに、スーパーやお店に行くと凄く冷たい対応されたりしてへこむ事がありますね。
多分中国人だと思われての事だとは思います。
私が日本人であることを知っているイタリア人からはそのように言われたりしたことはありません。
こういう事がよくあるので、このデリケートな問題についてレッジョに住んでいる私の彼女(イタリア人)に聞いてみると日本人に対する差別はほとんどないと言っていいほど無いと言っていました。あるとすれば、北なのかなと。
では、なぜ中国人が差別的な扱いをされるかというと、イタリアに来て仕事をして儲けることだけを目的とし、閉鎖的なコミュニティを作る。イタリア人に対して失礼な事をする、至るところでで痰を吐く等の品行方正に欠ける等多々あると聞きました。
しかし、店員さんの態度の悪さは、仕事に対する意識の低さ、個人的な感情の起伏によるもので自分だけに向けられたものでは無い。という事が彼女からの回答でした。
余談ですが、語学学校の先生達に幸い好かれ、いい気分を味わう事が良くあります。凄く良くしてくれます。やはり自己開示をし、密にコミニュケーションを取っているからなのだと思います。
冷たくされた店員さんに、否が応でも笑顔で挨拶をし毎回通ってしつこく話しかけてみようかなっとニヤニヤしながら目論んでます(笑)(別の意味で怪しいですが)