
今回はイタリア在住の方へのメッセージです。
昨日、不動産を利用した振り込め詐欺被害に遭ったという、イタリア在住の日本人男性からメールがありました。これ以上日本人に被害を拡大して欲しくなく、ブログに掲載して欲しいとのことでした。
以下にその内容を掲載いたします。イタリア在住で引っ越しを検討されている方は十分にご注意ください。
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2013年3月14日
ローマにて仕事を見つけたため、エミリア=ロマーニャ州の自宅からインターネット経由でアパートを探し、求人・告知サイトでアパートを見つける。イタリア人妻によりイタリア語でメールを送信したところ、39歳の自称イギリス人から英語のメッセージが届き、現在イギリスに帰国したため、UPS社を通じて鍵を自宅に送付するためUPSの指定口座に1家月分の家賃及び保証金合わせて870ユーロを振り込むように請求。この時点では詐欺とは気づかず870ユーロを妻の預金口座から送金。
ところが翌日UPSからメールがあり、既に送金した口座は受け取りが遅いため他の口座に同額を振り込み、後に返金との連絡があり、870ユーロを新たな指定の口座に振り込む。この時点で先方は振込が確認できたので鍵を送るとのメール連絡あり。
しかし3月16日朝、UPS社からメールがあり、本日からヨーロッパの規制が代わり760ユーロを保証金として支払わない限り鍵を送付できないとわかり、詐欺に気づく。グーグルにて先方のメールアドレスを検索したところTruffa(詐欺)の情報あり。
また先方のメールをイギリス人の友人見せたところ、文法や表現が不自然な箇所があり、イギリス人の可能性でない確率が高いとのことです。またUPS社のメールも荷物取り扱い番号もなく、担当者の氏名、電話番号の記載もないため詐欺と気づきました。
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【2013年3月18日 堂 剛 - Tsuyoshi Doh】(写真:ローマ)
それにしても、イタリアでも振り込み詐欺とは、、。
言葉も生活慣習も違うとなれば、
なかなか見抜けないように思えます。
ヨーロッパ以外の口座ですが大使館によると似たような詐欺集団がたくさんあり、捕まえてみるとアフリカ人がほとんどだそうです。
私はかなり慎重派だと思っていましたが、向こうはプロの詐欺集団。 巧妙なtrick手口です。
その騙したお金はまた何かの犯罪テロなどの資金源になっているとも言われています。
どうか皆さま引っ掛かりませんよう。恐ろしい自宅になりました。
本当は詐欺にあっていなければ今頃ペルージャに滞在予定だったのです。
最初は外国だと疑ってかかる反面、最後はどこかで人を信用しないといけなくなります。手口は巧妙ですし、外国人に見抜くのは難しいでしょうね。
たしかにヨーロッパでも詐欺多いのでしょうね。今回のようなメールいただかなかったら、僕もほとんど気にしていなかったでしょう。家に来る勧誘なんかは、外国人の表札だけをターゲットにしているグループもあるそうなので、色々と大変ですね。
ポイント
1 英文メール。文法や表現がイギリス人が書いたにしては不適切。文法の間違いや英語と米語の混合。今から読んでも不自然です。これからは分からない時はイギリス人、アメリカ人の友人にネイティブが書いた文章か判断してもらうようにします。英語の詐欺はNigeria Scamと呼ばれ、英語圏で多くの被害が出ているようです。アメリカやオーストラリアには専門の機関もありますが被害がこれらの国でない場合告訴や警察に動いてもらうのは難しいようです。ナイジェリアの詐欺は英語でくるため日本人やイタリア人の被害は少ないようですが注意です。
2 相手先のメール。相手先のメールをグーグルで検索した場合、犯罪者であればなんらからの書き込みがされている可能性が高い。今回も相手のメールを検索せずに信じてしまいました。
3 会社からのメール。UPSのような会社はメールアドレスに必ず@ups がついてます。コレがない場合詐欺に近いです。
4 金曜日の夕方に振込の案内がくる
会社等に確認できない日にちを狙って振込指示を仕掛けてくるケースがほとんどです。
今後の被害を防ぐために
モノを見ず、人を見ずに取引しない
ネットが普及したいまカードや送金で取引をするのは簡単ですがアマゾンのような大会社でない場合、詐欺に遭う可能性はヨーロッパでは高いです。特に大きなものを買う場合多少不便で時間がかかってもまず人を通してモノを受け取ってから払うようにした方がいいと思います。
教訓
イタリアの警察は当てにならないことが多い。警察署に行っても話を聞くだけで調書も取らなければ同僚に話すこともしない。またコンピューターが使えない。おそらくネットワークやデータベースも使いこなせないでしょう。ですのでまずは信用せず周りのイタリア人や銀行に相談し、相手をネットで検索し安全と思った時点で現金でやりとりするのが一番。
メールのやり取りを数回して何かおかしい気がし、実際のアパートを見に行き管理人さんにオーナーと名乗るイギリス人女性の名前を聞いてみると記録に無いとのこと。ネットで検索しこちらのサイトにたどり着きました。ヴェネチアでも日本人の方が騙されそうになったと見ました。
イタリア全土でやっているようですね。被害者さんの情報に助けられました。