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ツヨシのイタリア生活日記ブログ

イタリア生活、ニュース、留学案内、イタリアならではの珍事などを日本人がほとんどいないウンブリア州のオルヴィエートからTsuyoshiが楽しくブログで伝えます。

2007年11月02日

イタリア人は本当に自立しないのか?「若者自立減税」について

若者自立減税とズッコケ
もっとも写真写りのいい『ズッコケ』を模索しているところ・・・。間違えなく彼は大人としての自立を果たしていないと思う。カメラを盗まれるのも納得だ。



昨日、ネットの朝日新聞「asahi.com」を見ていてこんな記事を見つけました。

「若者自立減税」で波紋 イタリア
『成人後も両親と長く同居する傾向の強いイタリアで、若者に一人暮らしを促す減税案が波紋を呼んでいる。政府は「自立促進策だ」と意気込むが、政策の効果を疑問視する声は身内の中道左派連合内からも相次いでいる。

 イタリアではもともと結婚まで親と同居する傾向があったが、最近は晩婚化も手伝って親元で暮らす30代半ばの独身は珍しくない。有力紙「ラスタンパ」が掲載した03年の調査では、18〜34歳で親と同居する人の割合は59%と欧州連合(EU)内で群を抜いて高い。

 そこで政府は来年の予算案に、独立してアパートを借りる年収3万ユーロ(約500万円)未満の20〜30歳を対象に1000ユーロの所得税減税を盛り込んだ。議会でパドアスキオッパ経済財務相は「バムボチオーニ(大きな子供)は結婚もしないし、独立もしない。彼らを刺激する必要がある」と説明した。

 同国では、高学歴でも不安定な非正規職しか得られず、ぎりぎりの収入で生活をかろうじて支える「1000ユーロ世代」が問題になっている。月収1000ユーロ(約16万円)以下の労働者の割合は25〜40歳で6割を超えるとの調査もある。「スネかじり」の背景には、親の支援なしでは暮らせない現実がある。』

asahi.com 2007年11月01日22時14分


この記事を読むと日本人の一般的な想像からは「イタリア人の自立心のなさ」「イタリア人のマザコン傾向」というようにとらえてしまいますが、実際はこの問題は根が深いのです。記事の中にも書いてあるように、イタリアの収入は想像以上に低く、物価は想像以上に高いです。

たとえばローマやフィレンツェは東京よりも物価が高く、アパートの家賃などはとても1人で払うことはできません。その原因は複数ありますが、
  • イタリアは外国人からの人気が高く、セカンドハウスとして購入することが多いので、地価が上昇し続けている
  • ユーロ統一後投資家が増えイタリアの家が投機対象となっている
  • イタリアでは一人暮らしといった生活形態がいままで少なく、家も一人暮らし用が少ない

イタリア人も外国人も学生の大半は「ルームシェア」をして、3〜6人くらいで共同生活をしていますが、それでも大都市では1人400ユーロ(6万5000円)くらいが最低価格となっています。


さらに所得の問題があります。イタリア人の初任給は日本人のほぼ半分と言っても大げさではないです。その昔雇用難のため、企業に有利な「臨時雇用制度」をつくり、現在では非正規雇用者が増えています。これは企業に有利で被雇用者には不利に働き、賃金はかなり落ち込んでいます。僕の友達も大学を卒業して専門知識を持ち合わせているにも関わらず、毎月500ユーロ(8万円)の臨時雇用を余儀なくされています。それも保証がなく、いつ首を切られても文句が言えない状況です。


ちょうどつい数日前にニュースである40才半ばの男性公務員が涙ながらに訴えていました。「僕は月1100ユーロ(18万円)なのに、僕の上司は日給600ユーロ(10万円弱)なんだ」と・・・。


僕もイタリアに生活する前は「イタリア人はずいぶん家族依存症だなぁ」と思っていましたが、それなりの事情があることがようやくわかってきました。(ま、それにしても家族にべったりなのは否めないのですが・・・)
今回、イタリア政府がこの政策を打ち出した意図がまだ見えないのですが、根本的な見直しがない限り未来は暗いように思います。はやく臨時雇用制度を廃止して正規雇用にスイッチしていくことを望みます。


緊急追記:まさにちょうど今、テレビで「Bamboccioni(バムボチオーニ=人に依存する子供のような大人)」についてのニュースがやっていました。そこではローマで35才の若者が50,000ユーロ(820万円)のお金を持って家を探すというものですが、先々の不動産屋で「ワンルームでも150,000ユーロ(2,500万円)からだよ」と笑われて追い返されます。賃貸でもワンルーム800ユーロ(13万円)が最低価格とのこと。最終的に90,000ユーロ(1,500万円)で購入できたのは屋根付きの駐車場だけということでした。もちろん人が住むのは違法です。

5リットルテーブルワイン
最近、このブログの更新が多いと思いませんか?そうです、そのとおりです。更新が多いのは時間があるということで、時間があるということは仕事があまりないということです。ハイ、ピンチです。ま、毎年冬は仕事が減るのであまり気にしないようにしてますが・・・。
先週買った赤ワイン5リットルがテレビの隣に鎮座しており、僕を堕落の底へと手招きしています。11月1日の今日は「諸聖人の日(Tutti i Santi)」といってイタリアでは祝日です。こんな日はそんな手招きに身を任せるのもいいかも・・・。ハイ、実はもう身を任せています。
(写真は僕の食卓の恋人5リットルテーブルワインです。右下の黒い蛇口をつまむとそれこそ5リットルまでワインが出てきます。僕にとっては、まるでドラえもんの便利アイテムのようです。笑)

posted by Tsuyoshi at 07:35 | Comment(6) | TrackBack(0) | イタリアのニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先日、イタリアの若者の生活を綴った
「僕のワ−キング・プ−」という本を読みました。
(著者のサイトwww.genarazione1000.com)
まさにこちらのブログに書かれているとうり、
厳しい現実ですね。
格差社会のグロ−バル化を強く感じる今日この頃です。
Posted by フェリ−チェ at 2007年11月02日 20:45
ありがとうございます。
では風邪を引かないよう、ちゃんと準備してまいります。

よろしければ、オルヴィエートでお食事でもしませんか。
まったく初対面ですけどね\(^○^)/
まあ、なんとかなりますよ〜〜

もしもお会いできたら、よろしくお願いいたします...m(..)m...

オルヴィエートでは、コルソに滞在する予定です。
Posted by tenten at 2007年11月03日 00:52
フェリーチェさんへ
格差社会、ひどいですね。
日本も今後ますます格差が広がり、それによる犯罪が増加し(現に金属窃盗などが増えてきました)、路上にホームレスが増えてくるでしょう。成果主義、拝金主義を改めて見直すべきですね。

さっそく「僕らは、ワーキング・プー」のイタリア語版第一章の無料ダウンロードがあったので印刷しました(http://www.generazione1000.com/)。面白かったら本を買って読みたいと思います。
Posted by Tsuyoshi at 2007年11月03日 01:13
tentenさんへ
オルヴィエートで僕でお時間がありましたら、電話してください。僕の携帯番号はこのブログにも記載されていますが、
347 9920 929です。
本名は堂 剛です(これもブログに記載されてますが・・・)。
とりあえずイタリア旅行、オルヴィエート旅行楽しんでください。
Posted by Tsuyoshi at 2007年11月03日 01:16
はじめまして。いつも楽しく拝見拝読させて頂いております。夏から秋になっていくにつれて、だんだんお元気がなくなっているようですね。大丈夫でらっしゃいますか?今年の7月、はじめてイタリアへ旅行しました。今、わたしは日本に、東京に暮らしていますが、それはただひとつの選択で、どうして今までの自分の選択、たとえば「五反田に住もうかな」「三軒茶屋に住もうかな」のひとつに「ローマに住もうかな」がなかったんだろう?と不思議でした。「ああ、ここだったんだ」と思いました。それが真実なのかはすぐにはわかりませんが、(真実なんてものはいつだってすぐに変わるものですし!)とりあえず帰ってきてすぐにイタリア語を勉強しはじめました。まだまだ幼稚園レベルですが、来年の7月、またイタリアへ行き、一週間ほど語学の学校へ行きたいと思っています。毎日そんな気持ちで生活している中、ちょっとした時に剛さんのブログを拝見する時間は、毎回とても有意義です。ぜんぜん知らない方だから、雑誌を読んでる感覚ですが、全てがとても興味深いです。今、日本ではNHKで槙原敬之さんが熱唱しています。普段は特に彼のファンというわけではないのですが、素直に本当にいい歌だと思います。ワインをのんだら窓を開けて、大きな声で「世界でひとつだけの花」を熱唱してみてください。イタリアの空気を全身に感じて。日本人として小気味よく。誇らしく声高らかに!
Posted by marzo at 2007年11月07日 23:24
こんにちは。昨年、イタリアの福祉作業所や低所得の若者ハウスの見学に行ってきました。日本同様、とても大変だと感じました。
若者が未来を感じる国でないと、先が尻すぼみになってしまいます。次回、イタリアに行くときは是非オルヴィエトに寄りたいです。
よろしくお願い致します。
Posted by ももたろう at 2010年06月03日 09:33
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