僕は3年前から毎年フィレンツェで行われる韓国映画祭「Korean Film Fest」に見に行っています。映画はハリウッド映画を除いて全般的に好きで、ここ数年の韓国映画はいい作品がたくさん出ていますよね。邦画もね。
僕が韓国映画祭に通うようになったのは、イタリア人の友達が映画祭の字幕翻訳を手伝っていて、彼に招待されたのがきっかけです。今ではフィレンツェ在住の韓国人とも知り合いができ、仲良くさせてもらっています。
今年はあいにく時間がなく2本しか見れなかったのですが、その一本にいたく感動して、ぜひ皆さんに勧めたく、あわててブログを書いています。
その、超オススメの、僕がすーーーごく気に入った映画は「アドリブ・ナイト(Ad Lib Night)」(オフィシャルサイト)。映画もそうですが、監督を好きになっちゃいました。
監督は新鋭監督イ・ユンギ、主演は「春のワルツ」で日本でも人気らしいハン・ヒョジュ。あいにく僕はどちらも知りませんでした。
ストーリーを簡単に。。。道ばたで見知らぬ若者から、幼なじみである行方不明の娘にかわって危篤の父親を看取って欲しいと依頼される。強く断ることもできずにバンに乗り込み、親戚の集まる家に到着、臨終に立ち会うこととなる・・・
内容は映画を見て欲しいので多くを語りませんが、主演の「ハン・ヒョジュ」って可愛いですねぇ〜。日本ではそんなに有名なの?この映画の中では少し影のある少女役なのですが、その落ち着いた雰囲気と演技が好印象でした。で、今回はイ・ユンギ監督がフィレンツェに来ていて、映画の後もちょっとした質問タイムがありました。
左からイ・ユンギ監督、通訳、映画評論家。作品について、撮影方法、映画への取り組みについてなど様々な質問に答えています
で、僕がさらにこの映画を気に入ったのが、そのイ・ユンギ監督の人柄。もの静かで多くを語らないのですが、質問に対してとても真摯に答えるのです。真面目で、誠実な印象でした。
彼が語るところによると、この映画を作ったきっかけは、仲間でどれだけ短時間で映画が作れるかに挑戦したかった。映画自体はある一晩の物語で、それを10日間で作成、制作費はわずかに1000万円という低予算で実現したのだそうです。脚本なしのあらすじだけで撮影を開始し、タイトルにもある通り、演技指導などはなしで、俳優が考えた表現=アドリブを何シーンか撮影して、その中から良いもの、自然な演技を採用したのだとか。他にも「韓国は女性の地位がまだ低く、弱そうに見えるが芯の強い人が多い。それを映画で描きたかった」とも語っていました。
真摯な監督に一目惚れした僕ですが、気になる方はぜひ劇場で見て欲しいです。彼の他の作品も見てみたいのですがイタリアでは残念ながら不可能・・・もし見た方がいたら感想を聞かせてください。「チャーミング・ガール」という映画も好評だったようです。
東京は公開が終わってしまったようですが、名古屋、広島、札幌、新潟、浜松、岡山、仙台ではこれから公開のようですヨ。ハイ。
(劇場情報はこちら)
ハン・ヒョジュは透明感があって素朴でほんとにかわいいですよ☆演技力にはちょっとかけるところがあるかもしれないけど、許せちゃいます。。
私も春のワルツから知りました。「アドリブ・ナイト」楽しみです☆
それにしても、韓国の女性、弱そうには見えませんが・・・
やっぱり演技力にかけるのですか・・・若いからそうかなぁ〜と思っていました。でも「アドリブ・ナイト」では多くの台詞がないので、とても良い感じでしたよ。
あと、そうですね、韓国女性は弱そうに見えないですよね。ただ日本などで見る韓国女性と本国の女性は違うでしょうし、もしかしたら監督は社会的背景から弱そうに見えると言ったのかも知れません。この辺のニュアンスは読み取れませんでした。。。でも本当にいい感じの監督でした。