いくらイタリアでもこのワンちゃんはくつろぎすぎです。道の真ん中で堂々と寝るってのはさぞかし気持ちがいいことでしょう。。。羨ましいです。ご質問いただいた「イタリアのペット事情はどうなっているのか教えて下さい」について考えてみました・・・。
イタリアは動物愛護については、かなり進んでいると思います。ただこの「かなり進んでいる」というのは日本人からの視点で、ヨーロッパにおいてイタリアは数年前まで遅れている方だったので、「日本が動物愛護についてかなり遅れている」と言った方が先進諸国から見たスタンダードな意見でしょう。
少々極端で日本でもニュースで取り上げられた例を挙げてみますと
- 犬のペットを最低でも1日に3回は散歩させないと最高で罰金500ユーロ(約8万円)
- 外見のためだけにペットの体毛を染めることは禁止
- 外見のためだけにペットの尾を切ることも禁止
- 犬を自転車に乗りながら散歩させるのはOKだが、犬が疲れすぎてしまうほどのスピードはダメ
- 賞品として小動物を与えることは禁止(金魚すくいなど)
- 丸い金魚鉢で金魚を飼うことを禁止(金魚の目に外の景色が歪んで見える、酸素供給できない)
以上は、町の条例ですが、国の法律でも「ペットに対して虐待を加えたり、捨てたりした場合、最高で1年の懲役または1万ユーロ(約140万円)の罰金」と定められていてます。また飼い主が分かるように「マイクロチップを付けること」を義務づけていて、これを怠ると100ユーロ(1万6000円)の罰金となります。
(今、イタリア人の友達に聞いたのですが、イタリアでは保健所などもペットを病気など安楽死の必要がない限り殺すことを禁止されているとのことです。保護された動物たちはすべて管理された施設にて飼育されます)
僕のお気に入りの写真の1枚。ネコがひなたぼっこしています。僕の住む町オルヴィエートでは特定の飼い主のいない猫が結構います。近所の人が代わる代わるエサを与え健康に生活しています。フンや尿の問題もあまり聞きませんイタリアではそれでもペットや飼っている動物を捨てる人が後を絶たないといいます。少し前のデータでは「毎年15万頭の犬と20万頭の猫が捨てられている」とのことです。
よくイタリア国内のメディア話題に登る問題が2つあります。その1つが「バカンス捨て」と呼ばれるものです。
これは8月のバカンス時期になり、海などに旅行するのに足手まといになる飼い犬などを捨てる行為で、車でペットと一緒に旅行に出かけ、その途中の山道や高速道路で犬を置き去りにするのです。考えただけでも、もう腹立たしいですが、後を絶ちません・・・。置き去りにされたペットたちは途方にくれ、果てには交通事故で命を落とすことも多いようです。対応策として一部のビーチで8kgまでの動物を入れることを許可していますが、根本的な解決にはなっていないでしょう。
もう一つの問題は、「猟犬捨て」です。
年老いて猟犬として役に立たなくなった犬を山中に捨ててくるというもの。日本人にはあまり想像できないですが、イタリアではこの手の動物遺棄がとても多いです。今まで一緒に働いてきた相棒を簡単に捨てる行為は全く許せないでしょう・・・
日本人旅行者からよく聞くのが「イタリアの犬はあまり吠えない」です。僕もイタリアに来た時にすぐ感じました。やっぱりストレスのない社会は生き物に共通なんですねイタリアでのペット問題点をいくつか挙げましたが、それでも日本よりはずっと進んでいます。
例えば、イタリアではペットショップ内の小部屋に動物(おそらく犬や猫)を入れることを禁止しています。数年前にドイツ人女性がイタリアを観光して、ショーウィンドウ内に子犬が飼われていたのを告発したのがきっかけだと聞きました。そのドイツ人女性にはかなりショッキングなことだったようです。ショーウィンドウに入れられ、一日中人目にさらされ、寝ていてもガラスをひっきりなしにノックされたら、どれだけストレスになるのか・・・数時間毎に入れ替えたとしても、人間で試してみるといいと思います。きっとすぐに病いになるでしょう。。。
僕も100%、ペットの店頭販売には反対です。これは閉じ込められた動物の身になって考えることが一番重要ですが、他にもたくさんの問題を引き起こすと考えられるからです。一番は、衝動買い。ペットを店頭でお客さんに見せる行為は、顧客に「衝動買い」させようというお店の経営戦略でしょう。衝動買いすれば、遺棄に繋がる確率が高いと思います。
もう一つは、子犬や子猫を入れているという点です。生後1ヶ月とか3ヶ月の子供が親から引き離されてゲージに入れられているのはどう考えても不幸です。。。
日本を観光してペットショップを見た外国人には、日本人がさぞかし野蛮に映っていることでしょう。残念です。さて、話が長くなりましたが、質問にあった、
「最近ペット可物件が増えてきてペットショップも増えているような気がするのですが、ペット可物件が増えれば保健所で殺される動物の数も減ると思われますか?」
について少し考えてみました。
あくまで僕の意見ですが、ペットが飼える物件が増えて、多少はペット遺棄の率が減るかも知れません・・・ただペットを捨てる行為の根本的な原因・理由は別にあると思います。ペットを愛していて家族のように考えているひとであれば、そもそも住居の問題を乗り越えて解決するでしょう。どうしても無理という場合もあるでしょうが、その数はごく僅かだと思います。個人的にはペットは絶えず家族に置き換えて考えるべきです。引っ越しを余儀なくされて、でも自分の助けを必要とする同居人の家族がいる、見捨てていいの・・・?
日本人のペットへの捉え方は、先に書いた「衝動買い」の行為に見つけることができると思います。ペットを遺棄する人はペットを「生き物」ではなく「玩具」や「ファッション」としてとらえているのかなぁ〜と思うのです。これは日本だけではなく例えば世界のセレブとかハリウッドスターの中にもペットをまるでファッションの一部のように扱っている感じがします。まるで今年の流行は「毛並みの短いこげ茶色の小さなバッグ」といった感じに。。。
そういった人はペットを購入する時の言葉にも現れていると思います、「このパグかわいい、飼いたい」と。。。この人はきっと犬を飼いたいのではなく、たまたま通りかかったペットショップで、たまたま見かけたその愛くるしいパグを買いたいのです。。。
イタリアでももちろんファッション感覚でペットを購入する人がいます。ただその数は日本と比べればとても少ないでしょう。
イタリアの友達に3人、犬と猫を飼っている人がいますが、彼らのペットたちはいずれも捨て犬、捨て猫を拾われて飼われ始めています。フィレンツェの友達は最近引っ越しましたが、家賃が多少高くても小さな庭付きを見つけましたし、正月にオルヴィエートの家に招待したときも、31日の夕方に来て1日の朝5時に帰って行きました。今度はペストゥム(彼の愛犬)も楽しめるように、夏にキャンピングを計画中です。
豪快なあくび。日なたに置かれた椅子は、居心地が良さそうですね日本にも捨て犬を飼い始めた友達がいます。でも日本ではペットショップで自分の気に入った種類、色、模様、毛並みの愛玩動物を購入する人が圧倒的でしょう。ペットショップがたくさんあるのも、ビジネスとして成功している訳ですから・・・
この日本人とイタリア人の根本的な考え方の違いを色々と考えたのですが、僕がたどり着いたのは、日本人は潜在的に「純粋、純血を好む」のかな、と。。。。ピュアなもの、汚れないものを無意識のうちに選んでいて、ペットの場合は純血種が好まれるのかな、と。雑種犬って可愛いのにね・・・。
今回はイタリアのペット事情、動物愛護について質問を頂いたので、長々と思ったことを書かせていただきました。ただ僕は特別に詳しいわけではありません。。。色々な考えがあると思うので、皆さんの意見を聞かせていただければ勉強になります。
PS. こういった文化や考え方を比較した時に、いつも感じるのは「日本は外国の状況に鈍感」ということです。海外の情報や、世界のスタンダードが日本にはあまり伝わって来ていないように思います。
今、列車に犬を連れた乗客が乗ってきました。首輪だけをつけて悠々と歩いてきます。イタリアのお店では一部のレストラン、スーパー、ショップを除いて、ほとんどがペット入店可能です。もちろん公共交通機関はすべてOKです。
PS. こういった文化や考え方を比較した時に、いつも感じるのは「日本は外国の状況に鈍感」ということです。海外の情報や、世界のスタンダードが日本にはあまり伝わって来ていないように思います。
今、列車に犬を連れた乗客が乗ってきました。首輪だけをつけて悠々と歩いてきます。イタリアのお店では一部のレストラン、スーパー、ショップを除いて、ほとんどがペット入店可能です。もちろん公共交通機関はすべてOKです。











