BEL GIAPPONE
header_terraL header_terraR

ツヨシのイタリア生活日記ブログ

イタリア生活、ニュース、留学案内、イタリアならではの珍事などを日本人がほとんどいないウンブリア州のオルヴィエートからTsuyoshiが楽しくブログで伝えます。

2010年10月20日

ボマルツォの怪物庭園の謎にせまる

Bomarzo Parco dei mostri


ボマルツォの怪物庭園「Parco dei Mostri」。名前からして大仰なその庭園は中部イタリア、ヴィテルボ県のボマルツォ村にひっそりと隠されている。
このイタリアにあって秘境のような庭は、澁澤龍彦によって日本に伝えられたと言える。博識でヨーロッパに造詣が深い澁澤氏にとってもこの怪物庭園は随分とお気に入りだったようで、興味のある人は一度「ヨーロッパの乳房」を読んでみると良いと思う。

Bomarzo Parco dei mostri
その昔は噴水だったと思われるペガサス像


この奇っ怪な庭園はローマ地方の有力貴族オルシーニ家が作った由緒正しいもので、しかもティボリの「エステ荘」で有名な建築家ピッロ・リゴーリオの作品と聞くと誰もが驚いてしまう。なぜ教皇まで出した名家が片田舎にこんな酔狂な庭園を造ったのか・・・

Bomarzo Parco dei mostri
「傾いた家」は招待客や友人を驚かすために作られたとか。中にはいると数分後には目眩がしてくる


怪物庭園の誕生には色々な説があるようだが、16世紀、最愛の妻を亡くしたオルシーニ家の息子が、その悲しみから逃れるために作らせたとも言われている。たしかに庭園の中には摩訶不思議な彫像が多いのだが、瞑想に使われたといわれる密室などもあって少し痛々しくも感じるのだ。

Bomarzo Parco dei mostri
庭園で最も有名なのがこの「人食い鬼」。口の中にはテーブルとベンチがあって瞑想の個室のようだ


その後、時代の流れとともに庭園は忘れられ、そして20世紀に再発見される。なんとも歴史まで奇妙だ。村を挙げて復旧に務め、現在の形となったのは戦後のことで、実に400年ぶりの復活劇だ。

Bomarzo Parco dei mostri
庭園内は母なる自然に柔らかく包まれている感じがする


かなり不便なところにある庭園だが、レンタカーでも借りてじっくりと訪れてみたい。ピクニックができる場所もあるので、ランチボックスを持ってちょっと早めに出かけるのが良いだろう。いかにもイタリアらしいのだが、この庭園の公式閉館時間は「日没」である。

【2010年10月20日 堂 剛 - Tsuyoshi Doh】(写真:ボマルツォの怪物公園
posted by Tsuyoshi at 05:29 | Comment(25) | TrackBack(0) | イタリア旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月29日

今ナポリにいるよ!

ナポリ


今ナポリです。オルヴィエートから各駅電車で約5時間。ちょっと疲れたけどやっぱり楽しい!美味しい!


【2010年7月28日 堂 剛 - Tsuyoshi Doh】(写真:ナポリ・トレド通りショッピング街
posted by Tsuyoshi at 06:01 | Comment(9) | TrackBack(0) | イタリア旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月13日

ローマでツタンカーメンに会った

tutankhamun in rome


この写真、面白いでしょ。
イタリアの観光地に行くと、ストリートパフォーマンスの人が結構います。本来、ツタンカーメンの芸は無言で直立不動するという過酷なもの。人間誰しも疲れるときがある。ツタンカーメンにも休息が必要なのだ・・・。


先日仕事でローマに行ってきた。オルヴィエートから電車でわずか1時間なのに実に1年ぶりの訪問だ。まず驚いたのが駅前が綺麗になっていたこと。5年前のローマといったらテルミニ駅前は雰囲気が悪く、ドラッグ常習者らしき人が寝転んでいたが、今ではすっかり明るい印象だ。


久しぶりにローマに来たのは仕事のため。観光記事用に写真を撮るという、僕にとっては最高に楽しい任務だ。原稿は前日までに仕上げていたので、あとはイタリアの魅力が伝わるような写真を撮るだけだ。


オルヴィエートに遊びに来ていた友達と連れ立ち、ピンチョの丘、スペイン広場、ナボナ広場、パンテオン、トレヴィの泉など観光名所を巡る・・・


最後はローマのメインスポット、コロッセオ。夜のフォロロマーノはミステリアスで少し肌寒い。すると目の前に闇に光る人影が見える、、、そう古代エジプトのファラオ、ツタンカーメン。悠久の風景に溶け込むかのように座り込んだ彼の姿からは、王の風格というよりも、高田馬場で終電を待つサラリーマンに似た哀愁が漂っている。


足下にある空き缶には、十分な金貨が入っているのだろうか。一点を見つめて動かないその仮面の下は、エジプトの家族を思って熱いものが頬を伝っているかもしれない。。。




PS. 11月29日にNHKのラジオに出演予定。よかったら聞いてください。
全世界同時生放送、インターネットでも同時放送しているそうです。
11月29日、日本時間17時すぎ
ラジオ第一「地球ラジオ」
10分ほどの「世界井戸端会議」というコーナーです。
http://www.nhk.or.jp/gr/


タグ:ローマ
posted by Tsuyoshi at 06:28 | Comment(8) | TrackBack(0) | イタリア旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
Copyright © 2003-2022 BelGiappone.com All Rights Reserved.
Powered by Seesaa
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。